カワリモノ息子の技術メモ的な~

カワリモノ息子とその母の技術メモ的な〜

学校が苦手な息子くんの作品とその母の作品、はたまた日常などいろいろを在宅エンジニア母が綴る

息子さん『五感情報を記録・共有するセンサリーマップの開発』に参加しています(未踏IT人材発掘・育成事業採択)

『五感情報を記録・共有するセンサリーマップの開発』が未踏IT事業に採択されました

 息子さんありがたいことに題記の開発についてお誘いを受け、前のめりで開発担当をさせていただくことになりました。
 
 そしてとても嬉しいことに「未踏IT人材発掘・育成事業」に採択されました。
 これはとってもすごいことです!

 感覚過敏の研究をされている加藤 路瑛さん(本プロジェクトのリーダーです)の熱い思いが採択につながったと感じています。

www.ipa.go.jp

『五感情報を記録・共有するセンサリーマップ』とは

 いったいどういうものを作るの?という話です。上記のリンクのプロジェクト概要から抜粋します。

本プロジェクトでは、感覚過敏などの感覚特性によって外出に課題がある人々の外出、移動、買い物、レジャーなどをサポートするセンサリーマップを開発する。

感覚過敏とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚などの諸感覚が過敏になっていて日常生活に困難さを抱えた状態である。感覚過敏は、発達障害(特に自閉症スペクトラム)に多く見られる症状であるが、うつ病やPTSDなどの精神疾患、自律神経失調症、認知症や高次脳機能障害など後天的にも生じる症状でもある。感覚過敏自体は病名ではなく、これらの障害や疾患の「症状」であるため、一般的には診断されるものではなく、感覚過敏自体の緩和方法も確立されていない。
感覚過敏の課題はたくさんあるが、社会的な部分での問題は、感覚特性によって学校に通えない、就労できない、外出が困難である部分が大きい。感覚過敏がある人は、光や音、匂いなどの刺激で外出に苦労をする。対策として、イヤーマフやノイズキャンセリングイヤホン、サングラスや調光レンズなどを使用するが、刺激のカットは完全ではないため体力消耗が激しくなる。小さな子どもの場合、メルトダウンというパニック状態になり、落ち着くのに数時間かかる場合もある。

本プロジェクトでは感覚過敏の人々の外出の課題にフォーカスし、移動・買い物・レジャーなどのハードルを下げるサービスを開発する。具体的には、地図APIを利用した、特定場所の五感情報をユーザが口コミ形式で投稿でき、誰もがそれを閲覧できるサービスを想定している。手軽にスマートフォンで外出先の感覚情報を見られるようにすることで、感覚過敏の人々がその場所に行く際の心構えや対策、あるいは回避ルートを考えることができるようにする。また、センサリールームやカームダウンスペースなどの、感覚刺激が少ない落ち着けるスポット情報も表示できるようにする。

 要は「感覚過敏さん用の地図アプリ」を作るということです。

 「感覚過敏」については上記文面で上手にまとめられていますが、もっと知りたい方は下記サイトが参考になります。
kabin.life

プロジェクトメンバー

 現在S高等学校に在籍する現役高校生の、うちの息子さんより2つ年上の加藤 路瑛さん。
 本プロジェクトのリーダーでありすでに会社を経営しているという、すごい人です。

 さきほど紹介した感覚過敏のサイトは、なんと加藤さんの運営する感覚過敏研究所です。感覚過敏研究所では感覚過敏に対する様々な取り組みをされています!

感覚過敏

 息子さんも感覚過敏を持っていていろいろ苦手なことがあります。

 一番強いのは聴覚過敏で、ざわざわした空間にいくと具合が悪くなります。それでもメイカーフェア会場のような興味が勝るものがあるような場所へは「それでも行きたい」となるのですが実際に行くと長時間はいられない感じです。
 またそのほかにも特性があるため外出するのはなかなか難しいです。

 ですが家にいるばかりの息子さんを外に出すために、というのと、自分も出かけたいことから一緒に旅行など出かけるのですが、毎度苦労してばかりです。いやほんと。

 今年メイカーフェア京都に行った翌々日、観光に行ったら具合悪くしてその後公園でうずくまって動かなくなり困ったことがありました。


 (観光地は人がいっぱいでした。外国人観光客がすごく多いですね!)

 感覚的に病院にいくような感じではなく横になっていっとき休んだら復活するだろうなとは思ったのですが、近くの救護室のようなところがどこにあるのかネットで検索してもわかりません。
 動かない息子を夫にみといてもらいつつ近くの駅に駆け込んで救護室はないかと聞きましたが、その駅には横になれる救護室はないとのこと。近隣にどこかないか聞きましたが「わからない」と。
 結局そこの近くの博物館に聞いたら親切な対応で「救護室のベッドがあるのでどうぞ使ってください」と言われ移動用に車いすも貸していただけて、事なきを得ました。本当に助かりました。

 そしてその時に心から思いました。「センサリーマップが欲しい」と!

 ちなみに博物館へは家族3人分入館料がかかりましたがベッド使用料と思えば安いものでした。
 そして4時間くらい(博物館が閉まる時間まで)寝て復活、そこからは自分の足でしっかり歩いて帰ることができました。

応援しています

 「やったことない技術的要素」が大好きな息子さん、センサリーマップの開発にわくわくして取り組んでいます。

 何かと苦手事項が多いので最後までちゃんとやれるのかな、、と親はとても不安ですが、信頼する加藤さんの下きっとやれるとこまでやってくれるかなと思っています。

 また、開発にもう一名頼れる大学生の寺﨑さんがいらっしゃるので大変心強いです。経歴を拝見しますとこの方もとてもすごい方です!どうぞよろしくお願いします。

 途中でユーザーテストなど展開する予定もあるらしいです。
 また加藤さんのTweetなり情報を拡散したいと思いますので、もしもご協力いただける方がいらっしゃいましたらどうぞよろしくお願いいたします。

 ▼ 中部空港の感覚過敏への取り組み。先日寄ってきました。