クッキー型を作りました
お友達にクッキー型を作ってプレゼントしました。その工程について書きたいと思います。
- ハムスターのイラストを選定
- イラストからクッキー型の3Dモデルを作成
- 3Dプリンターで印刷
- クッキーを焼く
- 食べる
ハムスター飼っててお菓子づくりが趣味のお友達に、ハムスターのクッキー型を作ってプレゼントしたら、早速クッキー作ってくれた〜!
— とり子 (@siroitori0413) 2023年11月19日
美味しかったです🐹 pic.twitter.com/SCvYMqfIiD
以前よりクッキー型を作りたいと思っていました。
でもイラストから3Dの型を作るのってどうやったらいいんだろう?
ゆくゆくはやり方をマスターしてクッキーの型作りを教えてあげるようになりたいなと思っていたので、CADソフトは初心者に優しい Webブラウザでできる Tinkercad を使用する形で手探りで挑戦しました。
1.ハムスターのイラストを選定
まず型として作成したいイラストを準備します。今回はこちらのフリー素材を使用しました。
(ダウンロード元リンクを載せようと思ったら、現在なぜか見つからず…イラストACからのダウンロードだったと記憶しています。)
2.イラストからクッキー型の3Dモデルを作成
とにかく「svg」という拡張子のファイル形式にします。
私は GIMP というソフトを使いましたが、Adobe の Illustrator など対応できるソフトが使える方はそちらでかまいません。
GIMPでsvg形式保存するため参考にしたサイト▼
lonesec.com
popart009.blog.fc2.com
私がGIMPでやった方法について書きます。
①イラストをGIMPで開く
②かたどりたい部分を選択する
かたどりたい部分の選択さえできればやりかたはお好みの方法でいいのですが、私はまずふちどりを「ファジー選択」ツールで選択しました。
▼ 画面左上赤丸の部分が「ファジー選択」
「ファジー選択」は似た色の部分を選択してくれます。「ファジー選択」をクリックしてから選択したいふちどりの黒い部分を選択すると、ふちの部分だけ選択ができます。
③選択範囲をパスにしてsvgで保存
「選択」メニュー>「選択範囲をパスに」を選択
その後右下のエリアで「パス」のタブを選択するとさきほど選択していた部分のみが切り出されたものが「選択範囲」という名前で表示されています。
「選択範囲」と表示されている部分で右クリックして出てくるメニューのうち「パスのエクスポート...」と書かれたものをクリックし、保存場所と名前を指定して保存します。拡張子はつかないので、ham.svgのように自分で拡張子(.svg)をつけましょう。
そしてここからCADエディタのTinkercadを使います
④svgをTinkercadで読み込む
▼ Tinkercad は ブラウザ上で使えるCADで、インストールの必要はありません。
www.tinkercad.com
まずTinkercadを開きます。アカウントがない人は作るところから始めましょう。
右上の「インポート」を押すとダイアログが出てくるので、先ほどGIMPで作成したsvgファイルを読み込みます。
今回のは大きかったので20%にして取り込みましたが、そこはお好みのサイズにして取り込むとよいです。
Tinkercadの操作方法について詳しくはここでは書きませんが、右クリックのドラッグやマウスホイールでのドラッグで視点を変えることができます。
ふむふむ、どうやらsvgファイルを取り込むと高さ1cm(10mm)として取り込まれることがわかりました。
上記中央「10.00」と表示されているのが高さですのでここに入力することで高さを変更することができます。
このままの型として出力して使うと両足の部分が別々に切断されてしまいますね。
今回、私は高さを半分の5mmにしたうえで、さらに別のsvgファイルを作成してそれに重ねるようにしてみました。
ピンクの部分が最初に取り込んだsvgファイル。それに乗っかった形で足の部分を切れないようにしたものを作成して乗せて(オレンジ色)、また別におなか部分(青色)と、耳と頭の模様の部分(茶色)、それぞれsvgファイルを作成して取り込みました。合計4つのsvgファイルを使ったことになります。
すべて高さ5mmでピンク・青・茶色の層と、オレンジの層の2層になっています。
クッキーにはオレンジ色のほうの面をあてて型を抜き、ピンク・青・茶色の層の部分でへこみを作るイメージです。
またおなか部分は別のクッキーを抜いて重ねてもいいなと思い、これと別におなかの部分だけの型も作りました。下の画像のハムスター型に並べた茶色のほうの型です。(この画像ではハムスター本体のほうをグループ化しているのですべて青くなっています。グループ化については後述。)
このおなか部分のsvg、うまい具合に作成できれば良いですが今回のイラストからはおなかの白い部分にそれを囲む枠線がないのでふちどりだけを抽出するのは困難です。
普通におなかの部分を抽出すると下記のようになってしまうと思います。
そういう時は、この状態のままさらにもうひとつこの縮小サイズを変えてひとまわりサイズを小さくした同じおなかsvgを取り込んできれいに重ねて置き、小さいほうを「穴」に変更したうえで、重ねた両方を選んで「グループ化」するとよいです。
「穴」「グループ化」は下記の画像をご参考に。
小さいほうが穴となり形が作れます。
先ほど作成したハムスター本体のほうも全体を選択して「グループ化」しておきましょう。
これでハムスターの3Dモデルの完成です。
▼ メインのハムスター型
skfb.ly▼ おなか部分の型skfb.ly
3.3Dプリンタで印刷
出来上がった3Dモデルをお使いのスライスソフトで読み込んで印刷します。
我が家の3Dプリンタは、QIDI TECH社の「X-Smart」という機種になります。
スライスソフトはこの会社が提供している「Qidi Print」というものを使っています。
また今回のフィラメントは PETG を使用しました。
出力した後はやすりをかけてきれいにしました。
自分で設計したクッキー型をお友達にプレゼントするにあたりもしかして全然使い物にならなかったらいけないので、Thingiverseに公開されていたほかのクッキー型も印刷してお渡ししました。
4.クッキーを焼く
お友達が早速クッキーを焼いてくれました。
ハムスターが手に持っているのはアプリコットジャムだそうです。
5.食べる
美味しくいただきました!
お友達、作ってくれてありがとう!
さいごに
なんでハムスター型にしたのかというと、お友達がハムスターを飼ってるからでした。
かわいい♪
クッキー型づくりワークショップやりたいな~なんて思っています。